So-net無料ブログ作成
検索選択

面積分割問題05(平成21年度土地書式再考察) [面積分割問題]

 平成21年度本試験土地書式は、大変難しい問題でした。当ブログでは、「面積分割問題04」に解法と思われるものを二法掲載しました。それぞれ、「松尾の面積比・相似比分割法」・「強引二次方程式分割法」と勝手に呼ばせてもらっている方法です。
 元々、このような方法があることは、マツヨシも知っていましたし、当ブログでも「面積分割問題03」として二方法を紹介しましたが、それらの問題が「基本問題」に見えてくるくらい、本試験の問題は、難問でした。
 しかし、上級者の方は、来年度同様の問題が出れば、対応できると思います。今回、解けなかったのは相手(法務省)の出方(手の内)が解らなかったからです。本試験の土地書式は、毎年難しくなって来ました。その階段は、一段づつ上がってきたように思います。ですから、昨年に比べてやや難しくなった場合は、受験生も上級者ならば、それなりに対応出来たでしょう。
 ところが、平成21年度の問題は、例年より4段も5段も階段が高くなっていて、これを目にした受験生は、よじ登ろうとはせず、「別に登り口が有るに違いない。」と考え、問題の見落としが無いかとか、見取図の見方を変えるべきかとか、いろいろ考えてしまいました。初めから、「こんな難しい問題がノーヒントで出るよ。」とわかっていたら、またそれなりの対応が出来るというものです。(しかし、その後よく考えてみたら、もう少し速い解き方がありました。「4段も5段も階段が高くなっている。」というのは大袈裟過ぎました。1段上がったのは確かですが…。)
 ところで、中級以下の方は、この手の問題を何回かやったとしても、見取図をちょっといじられると、なかなか応用が効かないものです。そこで、今日発見した(ちょっと姑息な方法だけど)画期的な方法を紹介します。但し、上級者の方は、読まないでください。、 上級者の方は、あくまで正攻法で、一刀両断にバッサリと切り捨てることを目指しましょう。

 ということで、以下、平成21年度本試験土地書式の別解です。
****************************************
 上級者は、見てはいけない知ってはならない。目の毒、耳の毒、心の毒、見られずに気の毒。
 以下の解法を「下手な鉄砲方式」と呼ぶこととします。

 さて、初中級の皆様、Iの座標値(xメモリーに入れておく)と(ハ)の面積は既に「面積分割問題04」のように計算出来ていたものとします。
 その先が解らなくても地積測量図を正確に完成しましょう。
 基準点から隣地の地番、申請人まで、描けることはすべて完璧に描きます。K・Lの点が決定出来ませんが、三角定規を当てて、(イ)=(ロ)+(ハ)となりそうな位置に勝手に分割線をボールペンで入れてしまいます。当然、筆界点K・Lの文字も入れます。

 そうしておいて、分割線KLのX座標値を定規を当てて読み取ります。(この時は、最初の作図段階の時に、二枚の三角定規を当てて、既知点の座標値から図面の用紙に点を落していた時の状態にしてから読み取る必要があることは言うまでもありません。)
 マツヨシの下手な作図では、分割線KL(Y軸と平行)のX座標値は、509.30と読み取れました。(正解は509.07ですから少し違います。)

 ここで、下のような表(?)を作ります。
 これを書くには、少し計算用紙のスペースが必要となります。

表1
* JのX座標       (イ)-(ロ)-(ハ)




*509.30m       2.345688㎡





 試験の時は、文言は一切書きません。単位も書きません。枠線も描きません。
 ただし、上にも下にも空間のある紙に、509.30を書きます。
 次に、この時のJの座標値を計算します。J点は、H(=a+0.57i)点の真上にあるので、Y座標値は、a+0.57iの虚部を見て、485.26となります。
暫定的なJ=509.30+485.26iとみて、fメモリーに入れます。485.26は手でいちいち打っても良いですし、a+0.57iの虚部のみを「アンス・コンジャ法」で取り出しても良いです。
 fメモリーの値を使って、暫定的なLやKを求めます。求め方は、「面積分割問題04」と同じですが、下の公式のとおりです。

公式では、
E点の座標値が与えられ、
Z=t×A+(1-t)×B…(直線ABの式)の時
E点のX座標値と同じX座標値を持つ直線AB上の点のY座標値は(新♪実)で計算する。
E点のY座標値と同じY座標値を持つ直線AB上の点のX座標値は(新♪虚)で計算する。
t={Re(A-B)}^-1×Re(E-B)…(新♪実)
t={Im(A-B)}^-1×Im(E-B)…(新♪虚)
となっていました。この解法を、「松尾の切片計算法」と勝手に呼ばせてもらっています。

この問題で、Lを求める時は
J点の座標値が与えられていて、
Z=t×C+(1-t)×D…(直線CDの式)の時、
J点のX座標値と同じX座標値を持つ直線CD上の点のY座標値を問う問題であって。
t={Re(C-D)}^-1×Re(J-D)…(新♪実)

 同様に、Kを求めます。
J点の座標値が与えられていて、
Z=t×B+(1-t)×C…(直線BCの式)の時、
J点のX座標値と同じX座標値を持つ直線BC上の点のY座標値を問う問題です。
t={Re(B-C)}^-1×Re(J-C)…(新♪実)

 なお、「松尾の切片計算法」を何度も使用することとなりますので、
Re(C-D)=10.0000
Re(B-C)=-3.3800
の数値は、紙に控えておきましょう。

 暫定的なLやKを求めたら、それらを紙に書かず、四捨五入せず、それぞれe・mメモリーに入れます。

 f・e・mメモリー等を使って、まず、(イ)の面積を計算します。
(イ)=Abs[Im{0.5×Conja(f-x)×(m-x)}]
ですが、0.5×Conja(f-x)×(m-x)を計算した段階で、
=2.48+7.76i と電卓画面に表示されます。7.76が(イ)の面積を表示しています。これを紙に描かず、四捨五入せず、面積が適当な数値かどうか判断して、そのまま(ロ)の面積を計算して引きます。

ANS+0.5×Conja(m-e)×(c-e)
=2.08+6.17i と電卓画面に表示されます。6.17が(イ)-(ロ)の面積を表示しています。これを紙に描かず、四捨五入せず、面積が適当な数値かどうか判断して、そのまま(ハ)の面積((ハ)=3.825347㎡でした。)に「i 」を付けて引きます。
2.08+2.35i と電卓画面に表示されます。2.35が(イ)-(ロ)-(ハ)の面積を表示しています。これを表1に下6桁までで2.345688㎡と書きます。

 ここで、目指すものは、JのX座標値を調正して、(イ)-(ロ)-(ハ)を、出来るだけ0に近づけることです。
(イ)-(ロ)-(ハ)=2.345688㎡だったということは、(イ)の部分が大きかったということでなので、分割線が高過ぎた(X座標値が大き過ぎた)ということです。
 そこで、509.30mを少し小さい値にしなければなりません。どのくらい小さくすればよいかというと…。
 分割線を少し下げる(X座標値を少し小さくする)ことによって、J・K・Lの点が少しずれて、J’・K’・L’となったとすると、下の図1のように台形JKK’J’の部分が(イ)から除かれ、台形KLL’K’ の部分が(ロ)に加わることになります。したがって、二つの台形の面積合計が2.345688㎡になるくらい分割線を下げれば、(イ)-(ロ)-(ハ)は0となります。

図1
J●●●●●●●●●●●●●●●●●●●K●●●●●●●●●●●●●●L
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●○●●●●●●●●●●●●●●●●
●●●●●●●●●●●●●●●●●●○●●●●●●●●●●●●●●●●●●
J’●●●●●●●●●●●●●●●K’●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●L’

 そこで、L-J=e-fを計算し、10.242500i を得たら、これが線分JLの長さですから、
2.345688㎡÷10.242500m=0.229015m

すなわち、分割線を0.23m下げればちょうどよいということになります。

 ここで、時間が無い時は、下3桁目が「9」となっているので(下2桁単位なら切り上げるしか考えられないので)、0.23m下げることで、Jの座標値は確定したと見て、fメモリーに「f-0.23」の計算結果を入力して、以下、K・Lの座標値も計算し、解答用に順次書いていく方法も有ります。
 しかし、ここでは、まだ時間が有ったと仮定して、少し確認計算をしてから確定することとします。

 ここで、表1に、509.30m-0.23mの値を書き入れるべきですが、これを計算して書くのは面倒なので、単に「-0.23m」と書き入れます。(表2)この場合、最初の暫定値509.30mより小さくなる時は、509.30mの行より上に書き、そうでないときは、下に書きます。(全く反対でも結構です。)509.30mの行と-0.23mの行の間にも1行程度開けておきましょう。
 ここで、Jの座標値はf-0.23となりますが、fメモリーの内容を変えると判りにくくなりますので、Jの座標値は(f-0.23)と表示し、計算の時もこのまま使います。
 さきほどの計算で、「f」としたところを、すべて「f-0.23」として、「松尾の切片計算法」により、再度暫定的なLやKを求めたら、それらを紙に書かず、四捨五入せず、それぞれe・mメモリーに入れます。(前のe・mメモリーの内容は当然消えてしいます。)
 同様な方法で、再度(イ)-(ロ)-(ハ)の面積を求めます。(面積の計算の時も以前「f」としたところを、すべて「f-0.23」として計算すること。)
0.016700㎡を得ました。これだけ0に近づけたらこれが答えに間違いないでしょう。この段階で確定したと考えても結構です。
 ここで、「f-0.23」がJの座標値の答えとみて確定しました。これをfメモリーに入れ、e・mメモリーの内容を呼び出して、Rnd()で丸め再度、メモリーに入れ、K・Lの座標値の答えを解答用紙に書き、(ロ)の面積を再度計算して解答用紙に書きます。

表2
* JのX座標       (イ)-(ロ)-(ハ)


* -0.23m       0.016700㎡

*509.30m       2.345687㎡



 さて、0.23という数値は「0.229015」の下3桁を四捨五入したものですが、このような数値の場合は、0.23となるのが妥当と思われます。しかし、もし「0.225115」などという数値の場合であれば、四捨五入して0.23とすべきか、0.22の方が良いのか、実際に(イ)・(ロ)の面積を計算してみないと、何とも言えません。
 そのような答えが出る場合は、問題の作成が完全でないか、受験生の計算ミスが考えられます。
 しかし、そのような場合のことも配慮して、厳密に検証すべき時は、どうしたら良いでしょうか。その場合、本当にJの座標値として正しいと判断出来るのかの検証は、表3のように書いて確認します。(実際は書かずに、頭の中で判断します。)


表3
* JのX座標       (イ)-(ロ)-(ハ)

* -0.24m       0.016700㎡より大きくなることは明白。
* -0.23m       0.016700㎡
* -0.22m       0.016700㎡より約0.10小さくなる。(Ж)
*509.30m       2.345687㎡



 ここで、「-0.22m」の場合を考えてみますと、以前にL-J=e-fを計算し、
10.242500i を得ましたが、これが線分JLの長さですから、線分J’L’もほとんど同じとみて(概算ですが)J点が0.01m下がることによって、
 10.242500m×0.01m=0.102425㎡の減になります。そこで、約0.10㎡の減少と見ますが、(Ж)は、約-0.08㎡となって一番0に近いとは言えないことが解ります。






 この解法において、作図を正確に行い、定規で正確に数値を読み取ったので、分割線KL(Y軸と平行)のX座標値は、509.30と読み取れました。そのため、すぐに「509.30-0.23」が最適なことが解りました。つまり、下手な鉄砲ですが、509.30で一発撃って、当たらなかったので、「509.30-0.23」で二発目を撃って当たったというわけです。
 しかし、もしこの数値の読み取りが、いいかげんで、508.00と読み取ってしまった場合は、どうなるでしょうか。
 その場合は、暫定的にJ=508.00+485.26iとみて、fメモリーに入れます。fメモリーの値を使って、暫定的なLやKを求め、(イ)-(ロ)-(ハ)を計算して、表4を作ります。
L-J=e-fを計算し、-10.567500i を得たら、これが線分JLの長さですから、
11.180812㎡÷10.567500m=1.058038m

すなわち、分割線を1.06m上げればちょうどよいということになります。
 しかし、上げる距離が1.06mもあると、誤差が結構出てしまいます。
 どうして誤差が大きくなるかと言いますと、図1で、分割線を下にずらした時の、面積の変化する部分すなわち台形JLL’ J’を見てみます。この解法ではJ J’間が非常に狭いとみて、台形JLL’ J’を便宜に長方形として、計算しています。しかし実際はLL’のとがった部分が、誤差となっていて、J J’間が大きい場合はそれが無視できなくなるのです。
 +1.06mの時-0.119712㎡を得ましたが、これが0に近いとは言えません。
 L’-J’=e-「f+1.06」を計算し、-10.302500i を得たら、これが線分J’L’の長さですから、
0.119712㎡÷10.302500m=0.011620m

すなわち、分割線をさらに0.01m上げ、当初の508.00mより1.07m上げればちょうどよいということになります。その時、(イ)-(ロ)-(ハ)の面積は、
10.302500m×0.01m=0.103025㎡の増になります。
 この時、(イ)-(ロ)-(ハ)の面積は、0に最も近いと言えるでしょう。

 よってこの時、すなわち分割線が(508.00+1.07)m=509.07mの時が、最適となります。この解き方では、下手な鉄砲を三発撃ってやっと仕留めたことになります。

表4
* JのX座標       (イ)-(ロ)-(ハ)


*508.00m     -11.180812㎡
* +1.06m      -0.119712㎡
* +1.07m      -0.119712㎡より0.103025㎡大きい



 さて、以上述べた、「下手な鉄砲方式」は、実際、本試験で試みられた受験生もいらっしゃるでしょう。そのうちの数割は答えに行きついたかもしれません。ただし、この方法は、分割線がY軸と平行であるという、特殊な条件の元での計算です。そうでなかったら、いちいちK・Lの求点に、交点計算をしなければならず、とても時間が掛り過ぎます。
 分割線がY軸(あるいはX軸)と平行である場合で、「松尾の切片計算法」を使える受験生は、「下手な鉄砲方式」でかなり速く出来るはずですので、次回に活かしましょう。


****************************************




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この記事のトラックバックURL:

関連リンク

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。