面積分割問題08(メールで質問が来てました) [面積分割問題]
メールで、質問のあった、「垂直な分割線による、等面積の分割」について問題を作成しました。問題は完成していますが、まだ、答えを書いていません。チャレンジしてくださいね。…と書きましたが、早速、答えを書きました。なお、後半に、とても難解な【例題2】を追加しました。その答えも書きました。
【例題1】
図1のようにABCDAで囲まれた土地の所有権の登記名義人である甲山は、本土地を、二人の子供に贈与するため、(イ)・(ロ)の二筆の土地に分筆することとした。
(条件)
①図1のように、分割線PQによって分割すること。Pは、線分AD上の点、Qは線分BC上の点である。
②∠APQ=90°となるようにすること
③四角形CDPQの部分を(イ)とする。
④四角形ABQPの部分を(ロ)とする。
⑤面積は、出来得る限り(イ)=(ロ)となるようにする。
⑥各分割点の座標値は、四捨五入して下2桁まで求めること。なお、この表示方法で丸めた座標値による計算において、②の条件の誤差は、0゜0′20″以下とする。
⑦実測面積の計算値の端数処理は、登記の申請書に記載する場合の表示方法によるものとする。なおこの表示方法で表示した場合において、⑤の条件の誤差は0.04㎡以下とする。本土地は登記簿の地目も現況も宅地である。
四角形ABCDの面積を求めよ。
分割点P・Qの座標値を求めよ。
∠APQを求めよ。(四捨五入して1秒単位までで求めよ。)
分筆された、(イ)・(ロ)の土地の面積を求めよ。
但し(イ)・(ロ)の面積を計算するにあたっては、分筆前の土地の総面積から(イ)または(ロ)を差し引いて算出するのではなく、(イ)・(ロ)の周囲の筆界点(新設の筆界点を含む)の座標値によって算出するものとする。
メモリーの使用の仕方は、以下のように指定します。この方が、解答を見るときに見易いでしょう。
表1
* X座標 Y座標
A -524.93 +238.71 →aメモリーに入れること
B -534.78 +242.63 →bメモリーに入れること
C -530.70 +258.38 →cメモリーに入れること
D -514.30 +255.75 →dメモリーに入れること
P 計算点である。 →eメモリーに入れること
Q 計算点である。 →fメモリーに入れること
図1
* Dd
* Pe
*Aa
* (イ)
* (ロ)
* Cc
* Qf
* Bb
《解答》
指定のように、メモリーに入れます。
四角形ABCDの面積=
Abs[Im{0.5×Conja(a-c)×(d-b)}]
=239.2720
答
239.27㎡
線分ADと線分BCのなす角を求めます。
「線分ADと線分BCは交差していないのに、角度など出るのだろうか?」と疑問に思われる読者の皆様もいらっしゃるでしょう。しかし、出来ます。線分の延長線が交差するならば角度は出せます。(何故かは説明が長くなります。)
arg((C-B)÷(D-A))=17゜26′2.07″
四捨五入しないで、→xに入れます。
次に、「松尾の四点交点法」で、ADとBCの交点Mを求めます。計算省略。
四捨五入しないで、→mに入れます。
なお、「松尾の四点交点法」のtやsを求める式の分母は、メモリーが不足しているので、紙に書いても良いでしょう。(yメモリーを臨時で使用するのも可)
M=-543.51+208.92i
図2
* Dd
* Pe
* Aa
* Cc
* Qf
* Mm Bb
以下、の計算方針
三角形MABの面積を求めます。
「三角形MAB+四角形ABCD/2」の面積を求めます。
三角形MPQ=1/2×底辺×高さ=
0・5×MP×{MP×Tan(x)}=「三角形MAB+四角形ABCD/2」
よりMPの長さを求めます。
三角形MAB=Abs[Im{0.5×Conja(a-m)×(b-m)}]
これを計算し、「アンス・コンジャ法」で、虚部を取り出して
=183.12…と電卓画面に表示されたら、239.2720×0.5を加えます。
0・5×Tan(x)×(MP)^2=302.75…
紙に書いたりはせず、そのまま計算して行きます。
MP=25.08…
紙に書いたりはせず、四捨五入しないで→yに入れます。
m+y∠arg(d-a)=P
m+(y/COS(x))∠arg(c-b)=Q
答
P=-520.27+246.18i
Q=-531.97+253.48i
答
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=90゜0′15″
誤差は、0゜0′20″以内だから条件を満たす。
答
(イ)119.62㎡(119.62505㎡:宅地だから)
(ロ)119.65㎡(119.65235㎡:宅地だから)
誤差は0.03㎡だから条件を満たす。
(イ)(ロ)を入れ替えて書いた人、重症ですぞ。
【例題2】
先ほどの【例題1】の問題と数値その他、記載のない条件は同じである。
図1のようにABCDAで囲まれた土地の所有権の登記名義人である甲山は、本土地を、二人の子供に贈与するため、(イ)・(ロ)の二筆の土地に分筆することとした。
(条件)
①【例題1】と同じ。
②出来得る限り∠APQ=85゜56′40″となるようにすること。
③【例題1】と同じ。
④【例題1】と同じ。
⑤面積は、出来得る限り(イ)=120.32㎡となるようにする。
⑥各分割点の座標値は、四捨五入して下2桁まで求めること。なお、この表示方法で丸めた座標値による計算において、②の条件の誤差は、0゜0′05″以下とする。
⑦【例題1】と同じ。
分割点P・Qの座標値を求めよ。
∠APQを求めよ。(四捨五入して1秒単位までで求めよ。)
分筆された、(イ)・(ロ)の土地の面積を求めよ。
但し(イ)・(ロ)の面積を計算するにあたっては、分筆前の土地の総面積から(イ)または(ロ)を差し引いて算出するのではなく、(イ)・(ロ)の周囲の筆界点(新設の筆界点を含む)の座標値によって算出するものとする。
メモリーの使用の仕方は、【例題1】と同じである。
《解答》
線分ADと線分BCのなす角を求め、四捨五入しないで、→xに入れます。
次に、ADとBCの交点Mを求め四捨五入しないで、→mに入れます。
∠APQ=85゜56′40″を→yに入れます。
四角形ABCDの面積=239.2720㎡を求めます。
(イ)+(ロ)=239.2720㎡で、(イ)は120.32㎡だから、差し引き
(ロ)=118.9520㎡である。
図3
* Dd
* Pe
* y
* Aa
* Cc
* x Qf
* Mm Bb
SIN(∠MQP)=SIN(180°-(x+y))=SIN(x+y)
であるので、
正弦定理より
MP/SIN(x+y)=MQ/SIN(y)であるから
MQ=MP×SIN(y)/SIN(x+y)
また、
三角形MPQの面積=0・5MP×MQ×SIN(x)=「三角形MAB+(ロ)」
=183.1182+118.9520=302.0702
MQを代入して、
0・5MP×MP×SIN(y)/SIN(x+y)×SIN(x)=302.0702
これを解いて、(出来るだけ式を紙に書かずに済ませられるよう練習しておきましょう。)
MP=44.3470
メモリーが不足しているので、これを一旦紙に書いておきます。
電卓画面に44.3470が表示されたまま、
m+ANS∠arg(d-a)=P
MQ=MP×SIN(y)/SIN(x+y)
だったから
MQ=44.3470×SIN(y)/SIN(x+y)
MQ=45.4699、電卓画面にこれが表示されたまま、
m+ANS∠arg(c-b)=Q
答
P=-520.04+246.55i
Q=-532.11+252.94i
答
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=85゜56′40.1″
四捨五入して85゜56′40″を答えとする。
誤差は、当然0゜0′05″以下。
答
(イ)120.32㎡(120.3235㎡:宅地だから)
(ロ)118.94㎡(118.9479㎡:宅地だから)
誤差は(イ)の面積が条件とぴったりであるので、誤差なしと考えます。
(イ)(ロ)を再び入れ替えて書いた人、ほんとにほんとに重症ですぞ。しかし、右側が(イ)の場合は本当に間違え易いですね。
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以下は、「上級者は読んではいけないコーナー」です。上級者は、以上に述べたような正攻法で解けるはずですので、中級以下の方だけ読んでください。
今回の問題は、【例題1】も【例題2】も、「松尾の面積比・相似比分割法」と「強引二次方程式分割法」が、合体したような方法でした。なぜ、これらの問題だけは二つの方法が合体してしまうのか、良く解りません。
それはひとまず置いて、ここでは、「下手な鉄砲方式」で解いてみましょう。
【例題1】の別解
正確に図を描いて、PのY座標値を、定規の目盛で、246.50i と読み取ったとしましょう。これを真のPと区別するためP’と置きます。
P’の、X座標値を、「松尾の切片計算法」で正確に求めます。
t={Im(a-d)}^-1×Im(246.50i -d)…(新♪虚)
t=0.5428…を得ます。これが電卓画面に表示されている時に、
P’=ANS×a+(1-ANS)×d
=-520.0704…+246.5000i
丸めずeメモリーに入れます。
次に、Q’点を求めます。いろいろ方法が有るのですが、試験の時は頭が興奮してますので、慣れ親しんだ「松尾の四点交点法」がベストでしょう。
まず、P’点からA点へ向かう方向角より、左回りに90度の方向に40m(何mでも可)飛んだ架空の点を計算します。
e+40∠(arg(a-d)-90)
=-554.0082…+267.6713…i
これを丸めずにfメモリーに入れます。
BCとefの交点Q’を、「松尾の四点交点法」で、求めます。
Q’=-531.8706…+253.8613…i
あらためて、これを丸めずにfメモリーに入れます。
正確に、P’Q’CDの面積を求めます。これを「仮の(イ)」と呼ぶことにします。
仮の(イ)=Abs[Im{0.5×Conja(e-c)×(d-f)}]
=114.407462…㎡
ABCDの面積は、239.2720㎡だったのでこの半分は119.6360㎡
その差119.6360㎡-114.407462㎡=5.228539㎡
さて、仮の(イ)は条件より狭い面積となっていますので、P’と Q’を(ロ)の側に動かして真のPと Qを決めなければいけません。この時、PQQ’P’の四点からなる細長い四角形の面積は、ちょうど5.228539㎡とならなければいけません。
ここで、たとえ話で恐縮ですが、次の問題を考えてみましょう。
幅0.015m(1.5cm)のビニールテープを、10mの長さに切った時、このビニールテープの面積は、いくらか。
答え0.015m×10m=0.15㎡です。
この時、ビニールテープの両端は、きれいな直角に切ってなければ正確には計算出来ません。しかし、斜めに切ってあったとしても、丸く切ってあったとしても、ギザギザに切ってあったとしても、細長い形状の面積ですから、実はあまり影響が有りません。
そこで、本問に戻って考えます。5.228539㎡を、線分P’Q’の長さで割ると、細長い四角形の幅が出てきます。(QQ’の部分が斜めに切ってあることを無視して考えます。)さらに、このP’と Q’を平行に動かして、PQを求める問題は、一種の「セッ☆バック」問題と言えるでしょう。
(☆には「ト」が入ります。こうしないと、勝手にタグがついて一般大衆の検索に引っかかってしまいますので…。)
「セッ☆バック」問題として解くならば、まず∠DP’Q’と∠P’Q’Cを求めなければいけません。
∠DP’Q’=90度
∠P’Q’C=107゜26′2.07″これを紙に書いておきます。
この問題では、(イ)の面積を増やす「セッ☆バック」ですから、バックではなく、何と言うのでしょうか。「セットアップ」と言うべきでしょうか。
「セットアップ」の幅は、
5.228539㎡÷Abs(e-f)=0.375938…
です。これを紙に書いておきます。これが電卓画面に表示されている時、
Q=f+(ANS/SIN(107゜26′2.07″))∠arg(b-c)
注意)ANS/SIN(107゜26′2.07″)の部分は括弧でまとめないと「∠」の計算が正しく出来ません。
=-531.9694…+253.4798…i
丸めて答を得ます。
Q=-531.97+253.48i
P=e+(0.375938/SIN(90゜))∠arg(a-d)
当然SIN(90゜)=1ですから通常はこの部分を省略します。
=-520.2694…+246.1810…i
丸めてえを得ます。
P=-520.27+246.18i
P・Qの座標値が、四捨五入し易い数値で求められましたので、これが答えと確信出来そうですが、条件の角度や面積に合っているかどうか検証すべきことは言うまでもありません。以下、正攻法と同じです。
答
P=-520.27+246.18i
Q=-531.97+253.48i
…以上「下手な鉄砲方式」を掲載しましたが、その後マツヨシが検討しました結果、【例題1】には「下手な鉄砲方式」を活用できますが、【例題2】に活用することは無理があることが解りました。この方法の大筋の方針は、「目分量で分割線を入れ、その座標値を読み取ってさらに正確な数値を算出する。」というものです。面積を等分するような問題は、目分量というものも活用できますが、面積が数値で与えられた場合は、短時間に図面上の分割線の位置を判断する方法を、今のところ見つけきれないことが解りました。
しかし、いきなり以下の記事を消してしまうのもいかがなものかと思い、しばらく掲載しておきます。
なお、図面上で指定された部分を、定規を当てて目盛を読み取ることで面積を判断できる有効な方法が有れば、またこの方法も復活できるかもしれません。
【例題2】の別解
先に解いた【例題1】の別解では、正確に図を描いて、PのY座標値を正確に読み取ったので、すんなりと答えに行き着きました。今回は、正解より少し外れたデーターを読み取ってしまった場合を想定します。
PのY座標値を、246.00i と読み取ったとしましょう。これを真のPと区別するためP’と置きます。
なお、【例題1】の場合は、(イ)と(ロ)の面積を等しくするのが、主要な条件でしたので、「この辺に分割線を入れたら(イ)と(ロ)は同じくらいかな?」と思う所に分割線を入れれば良かったのですが、【例題2】の場合は、(イ)の面積が数値で指定してあるので、図面上の(イ)の面積がどのような数値であると判断するかが重要なポイントとなります。これについては、今のところ良い方法を思いつきません。とりあえず全体から(イ)の面積を引いて、(ロ)の面積を数値で出して、(イ)と(ロ)の面積比を考えながら分割線を入れるような原始的な方法でやるしかないでしょう。
P’の、X座標値を、「松尾の切片計算法」で正確に求めます。
P’=-520.3823…+246.0000i
丸めずeメモリーに入れます。
次に、Q’点を「松尾の四点交点法」で求めます。
まず、P’点からA点へ向かう方向角より、左回りに(条件の∠APQ=)85゜56′40″の方向に40m(何mでも可)飛んだ架空の点を計算します。
e+40∠(arg(a-d)-85゜56′40″)
=-555.7325…+264.7181…i
これを丸めずにfメモリーに入れます。
BCとefの交点Q’を、「松尾の四点交点法」で、求めます。
Q’=-532.2756…+252.2976…i
あらためて、これを丸めずにfメモリーに入れます。
正確に、P’Q’CDの面積を求めます。これを「仮の(イ)」と呼ぶことにします。
仮の(イ)=129.079708…㎡
条件で、(イ)=120.32㎡だったので、その差
120.32㎡-129.079708㎡=8.759708㎡
さて、仮の(イ)は条件より広い面積となっていますので、P’と Q’を(イ)の内側に動かして真のPと Qを決めなければいけません。
∠DP’Q’=180゜-85゜56′40″=94゜03′20″
∠P’Q’C=103゜22′42.07″これを計算して紙に書いておきます。
8.759708㎡÷Abs(e-f)=0.650905…
です。これを紙に書いておきます。これが電卓画面に表示されている時、
Q=f+(ANS/SIN(103゜22′42.07″))∠arg(c-b)
=-532.1079…+252.9453…i
丸めて答えを得たいところですが、Y座標値の下3桁以下の端数が四捨五入には不適当すぎるので、ここで判断しなければならないことがあります。(X座標値の下3桁以下も微妙と言えば微妙ですが…。)次の、ふたつの候補を試してみなければいけません。但し、線分P’Q’を(イ)の方向(東方向)に動かすのであれば、見取図の形から、P’Q’の距離は、動かすほど拡大するので、Y座標値としては、より「控え目」な数値である「第二候補」の方を検討するのが妥当ですが、通常そこまで気が回るとは思えません。そこで、先に「第一候補」を試してみます。
第一候補Q=-532.11+252.95i →fメモリーに入れます。
第二候補Q=-532.11+252.94i
ところで、Pの座標値は
P=e+(0.650905/SIN(94゜03′20″))∠arg(d-a)
=-520.0369…+246.5536…i
(X・Y座標値とも下3桁以下が微妙と言えば微妙ですが…。)
丸めて答えを得ます。eメモリーに入れます。
P=-520.04+246.55i
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=85゜58′53.53″
条件とあまりにも違うので、「第二候補」を試してみます。
f-0.01i →fメモリーに入れます。
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=85゜56′40.1″
条件に合うので、これを答えとします。
条件の角度や面積に合っているかどうかすでて検証すべきことは言うまでもありません。以下、正攻法と同じです。
しかし、もっと微妙な誤差の時は、検討することが多くて全然駄目です。その場合は、最初に246.00i と読み取った、PのY座標値を、もっと正解に近付けた数値、例えば、今までの計算で、「第一候補」とされた246.55i などに変えて、初めからもう一度同様の計算をすると、ピッタリの数値が出てきます。しかし、その場合時間が掛りますね。
答
P=-520.04+246.55i
Q=-532.11+252.94i
以上、【例題1】・【例題2】の別解を「下手な鉄砲方式」で計算しましたが、この節以前に解説してきた「下手な鉄砲方式」と原理は同じです。誤算の部分をビニールテープの面積を計算するかのように、両端の形状を無視して概算計算することが、鍵となっています。
****************************************
【例題1】
図1のようにABCDAで囲まれた土地の所有権の登記名義人である甲山は、本土地を、二人の子供に贈与するため、(イ)・(ロ)の二筆の土地に分筆することとした。
(条件)
①図1のように、分割線PQによって分割すること。Pは、線分AD上の点、Qは線分BC上の点である。
②∠APQ=90°となるようにすること
③四角形CDPQの部分を(イ)とする。
④四角形ABQPの部分を(ロ)とする。
⑤面積は、出来得る限り(イ)=(ロ)となるようにする。
⑥各分割点の座標値は、四捨五入して下2桁まで求めること。なお、この表示方法で丸めた座標値による計算において、②の条件の誤差は、0゜0′20″以下とする。
⑦実測面積の計算値の端数処理は、登記の申請書に記載する場合の表示方法によるものとする。なおこの表示方法で表示した場合において、⑤の条件の誤差は0.04㎡以下とする。本土地は登記簿の地目も現況も宅地である。
四角形ABCDの面積を求めよ。
分割点P・Qの座標値を求めよ。
∠APQを求めよ。(四捨五入して1秒単位までで求めよ。)
分筆された、(イ)・(ロ)の土地の面積を求めよ。
但し(イ)・(ロ)の面積を計算するにあたっては、分筆前の土地の総面積から(イ)または(ロ)を差し引いて算出するのではなく、(イ)・(ロ)の周囲の筆界点(新設の筆界点を含む)の座標値によって算出するものとする。
メモリーの使用の仕方は、以下のように指定します。この方が、解答を見るときに見易いでしょう。
表1
* X座標 Y座標
A -524.93 +238.71 →aメモリーに入れること
B -534.78 +242.63 →bメモリーに入れること
C -530.70 +258.38 →cメモリーに入れること
D -514.30 +255.75 →dメモリーに入れること
P 計算点である。 →eメモリーに入れること
Q 計算点である。 →fメモリーに入れること
図1
* Dd
* Pe
*Aa
* (イ)
* (ロ)
* Cc
* Qf
* Bb
《解答》
指定のように、メモリーに入れます。
四角形ABCDの面積=
Abs[Im{0.5×Conja(a-c)×(d-b)}]
=239.2720
答
239.27㎡
線分ADと線分BCのなす角を求めます。
「線分ADと線分BCは交差していないのに、角度など出るのだろうか?」と疑問に思われる読者の皆様もいらっしゃるでしょう。しかし、出来ます。線分の延長線が交差するならば角度は出せます。(何故かは説明が長くなります。)
arg((C-B)÷(D-A))=17゜26′2.07″
四捨五入しないで、→xに入れます。
次に、「松尾の四点交点法」で、ADとBCの交点Mを求めます。計算省略。
四捨五入しないで、→mに入れます。
なお、「松尾の四点交点法」のtやsを求める式の分母は、メモリーが不足しているので、紙に書いても良いでしょう。(yメモリーを臨時で使用するのも可)
M=-543.51+208.92i
図2
* Dd
* Pe
* Aa
* Cc
* Qf
* Mm Bb
以下、の計算方針
三角形MABの面積を求めます。
「三角形MAB+四角形ABCD/2」の面積を求めます。
三角形MPQ=1/2×底辺×高さ=
0・5×MP×{MP×Tan(x)}=「三角形MAB+四角形ABCD/2」
よりMPの長さを求めます。
三角形MAB=Abs[Im{0.5×Conja(a-m)×(b-m)}]
これを計算し、「アンス・コンジャ法」で、虚部を取り出して
=183.12…と電卓画面に表示されたら、239.2720×0.5を加えます。
0・5×Tan(x)×(MP)^2=302.75…
紙に書いたりはせず、そのまま計算して行きます。
MP=25.08…
紙に書いたりはせず、四捨五入しないで→yに入れます。
m+y∠arg(d-a)=P
m+(y/COS(x))∠arg(c-b)=Q
答
P=-520.27+246.18i
Q=-531.97+253.48i
答
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=90゜0′15″
誤差は、0゜0′20″以内だから条件を満たす。
答
(イ)119.62㎡(119.62505㎡:宅地だから)
(ロ)119.65㎡(119.65235㎡:宅地だから)
誤差は0.03㎡だから条件を満たす。
(イ)(ロ)を入れ替えて書いた人、重症ですぞ。
【例題2】
先ほどの【例題1】の問題と数値その他、記載のない条件は同じである。
図1のようにABCDAで囲まれた土地の所有権の登記名義人である甲山は、本土地を、二人の子供に贈与するため、(イ)・(ロ)の二筆の土地に分筆することとした。
(条件)
①【例題1】と同じ。
②出来得る限り∠APQ=85゜56′40″となるようにすること。
③【例題1】と同じ。
④【例題1】と同じ。
⑤面積は、出来得る限り(イ)=120.32㎡となるようにする。
⑥各分割点の座標値は、四捨五入して下2桁まで求めること。なお、この表示方法で丸めた座標値による計算において、②の条件の誤差は、0゜0′05″以下とする。
⑦【例題1】と同じ。
分割点P・Qの座標値を求めよ。
∠APQを求めよ。(四捨五入して1秒単位までで求めよ。)
分筆された、(イ)・(ロ)の土地の面積を求めよ。
但し(イ)・(ロ)の面積を計算するにあたっては、分筆前の土地の総面積から(イ)または(ロ)を差し引いて算出するのではなく、(イ)・(ロ)の周囲の筆界点(新設の筆界点を含む)の座標値によって算出するものとする。
メモリーの使用の仕方は、【例題1】と同じである。
《解答》
線分ADと線分BCのなす角を求め、四捨五入しないで、→xに入れます。
次に、ADとBCの交点Mを求め四捨五入しないで、→mに入れます。
∠APQ=85゜56′40″を→yに入れます。
四角形ABCDの面積=239.2720㎡を求めます。
(イ)+(ロ)=239.2720㎡で、(イ)は120.32㎡だから、差し引き
(ロ)=118.9520㎡である。
図3
* Dd
* Pe
* y
* Aa
* Cc
* x Qf
* Mm Bb
SIN(∠MQP)=SIN(180°-(x+y))=SIN(x+y)
であるので、
正弦定理より
MP/SIN(x+y)=MQ/SIN(y)であるから
MQ=MP×SIN(y)/SIN(x+y)
また、
三角形MPQの面積=0・5MP×MQ×SIN(x)=「三角形MAB+(ロ)」
=183.1182+118.9520=302.0702
MQを代入して、
0・5MP×MP×SIN(y)/SIN(x+y)×SIN(x)=302.0702
これを解いて、(出来るだけ式を紙に書かずに済ませられるよう練習しておきましょう。)
MP=44.3470
メモリーが不足しているので、これを一旦紙に書いておきます。
電卓画面に44.3470が表示されたまま、
m+ANS∠arg(d-a)=P
MQ=MP×SIN(y)/SIN(x+y)
だったから
MQ=44.3470×SIN(y)/SIN(x+y)
MQ=45.4699、電卓画面にこれが表示されたまま、
m+ANS∠arg(c-b)=Q
答
P=-520.04+246.55i
Q=-532.11+252.94i
答
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=85゜56′40.1″
四捨五入して85゜56′40″を答えとする。
誤差は、当然0゜0′05″以下。
答
(イ)120.32㎡(120.3235㎡:宅地だから)
(ロ)118.94㎡(118.9479㎡:宅地だから)
誤差は(イ)の面積が条件とぴったりであるので、誤差なしと考えます。
(イ)(ロ)を再び入れ替えて書いた人、ほんとにほんとに重症ですぞ。しかし、右側が(イ)の場合は本当に間違え易いですね。
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以下は、「上級者は読んではいけないコーナー」です。上級者は、以上に述べたような正攻法で解けるはずですので、中級以下の方だけ読んでください。
今回の問題は、【例題1】も【例題2】も、「松尾の面積比・相似比分割法」と「強引二次方程式分割法」が、合体したような方法でした。なぜ、これらの問題だけは二つの方法が合体してしまうのか、良く解りません。
それはひとまず置いて、ここでは、「下手な鉄砲方式」で解いてみましょう。
【例題1】の別解
正確に図を描いて、PのY座標値を、定規の目盛で、246.50i と読み取ったとしましょう。これを真のPと区別するためP’と置きます。
P’の、X座標値を、「松尾の切片計算法」で正確に求めます。
t={Im(a-d)}^-1×Im(246.50i -d)…(新♪虚)
t=0.5428…を得ます。これが電卓画面に表示されている時に、
P’=ANS×a+(1-ANS)×d
=-520.0704…+246.5000i
丸めずeメモリーに入れます。
次に、Q’点を求めます。いろいろ方法が有るのですが、試験の時は頭が興奮してますので、慣れ親しんだ「松尾の四点交点法」がベストでしょう。
まず、P’点からA点へ向かう方向角より、左回りに90度の方向に40m(何mでも可)飛んだ架空の点を計算します。
e+40∠(arg(a-d)-90)
=-554.0082…+267.6713…i
これを丸めずにfメモリーに入れます。
BCとefの交点Q’を、「松尾の四点交点法」で、求めます。
Q’=-531.8706…+253.8613…i
あらためて、これを丸めずにfメモリーに入れます。
正確に、P’Q’CDの面積を求めます。これを「仮の(イ)」と呼ぶことにします。
仮の(イ)=Abs[Im{0.5×Conja(e-c)×(d-f)}]
=114.407462…㎡
ABCDの面積は、239.2720㎡だったのでこの半分は119.6360㎡
その差119.6360㎡-114.407462㎡=5.228539㎡
さて、仮の(イ)は条件より狭い面積となっていますので、P’と Q’を(ロ)の側に動かして真のPと Qを決めなければいけません。この時、PQQ’P’の四点からなる細長い四角形の面積は、ちょうど5.228539㎡とならなければいけません。
ここで、たとえ話で恐縮ですが、次の問題を考えてみましょう。
幅0.015m(1.5cm)のビニールテープを、10mの長さに切った時、このビニールテープの面積は、いくらか。
答え0.015m×10m=0.15㎡です。
この時、ビニールテープの両端は、きれいな直角に切ってなければ正確には計算出来ません。しかし、斜めに切ってあったとしても、丸く切ってあったとしても、ギザギザに切ってあったとしても、細長い形状の面積ですから、実はあまり影響が有りません。
そこで、本問に戻って考えます。5.228539㎡を、線分P’Q’の長さで割ると、細長い四角形の幅が出てきます。(QQ’の部分が斜めに切ってあることを無視して考えます。)さらに、このP’と Q’を平行に動かして、PQを求める問題は、一種の「セッ☆バック」問題と言えるでしょう。
(☆には「ト」が入ります。こうしないと、勝手にタグがついて一般大衆の検索に引っかかってしまいますので…。)
「セッ☆バック」問題として解くならば、まず∠DP’Q’と∠P’Q’Cを求めなければいけません。
∠DP’Q’=90度
∠P’Q’C=107゜26′2.07″これを紙に書いておきます。
この問題では、(イ)の面積を増やす「セッ☆バック」ですから、バックではなく、何と言うのでしょうか。「セットアップ」と言うべきでしょうか。
「セットアップ」の幅は、
5.228539㎡÷Abs(e-f)=0.375938…
です。これを紙に書いておきます。これが電卓画面に表示されている時、
Q=f+(ANS/SIN(107゜26′2.07″))∠arg(b-c)
注意)ANS/SIN(107゜26′2.07″)の部分は括弧でまとめないと「∠」の計算が正しく出来ません。
=-531.9694…+253.4798…i
丸めて答を得ます。
Q=-531.97+253.48i
P=e+(0.375938/SIN(90゜))∠arg(a-d)
当然SIN(90゜)=1ですから通常はこの部分を省略します。
=-520.2694…+246.1810…i
丸めてえを得ます。
P=-520.27+246.18i
P・Qの座標値が、四捨五入し易い数値で求められましたので、これが答えと確信出来そうですが、条件の角度や面積に合っているかどうか検証すべきことは言うまでもありません。以下、正攻法と同じです。
答
P=-520.27+246.18i
Q=-531.97+253.48i
…以上「下手な鉄砲方式」を掲載しましたが、その後マツヨシが検討しました結果、【例題1】には「下手な鉄砲方式」を活用できますが、【例題2】に活用することは無理があることが解りました。この方法の大筋の方針は、「目分量で分割線を入れ、その座標値を読み取ってさらに正確な数値を算出する。」というものです。面積を等分するような問題は、目分量というものも活用できますが、面積が数値で与えられた場合は、短時間に図面上の分割線の位置を判断する方法を、今のところ見つけきれないことが解りました。
しかし、いきなり以下の記事を消してしまうのもいかがなものかと思い、しばらく掲載しておきます。
なお、図面上で指定された部分を、定規を当てて目盛を読み取ることで面積を判断できる有効な方法が有れば、またこの方法も復活できるかもしれません。
【例題2】の別解
先に解いた【例題1】の別解では、正確に図を描いて、PのY座標値を正確に読み取ったので、すんなりと答えに行き着きました。今回は、正解より少し外れたデーターを読み取ってしまった場合を想定します。
PのY座標値を、246.00i と読み取ったとしましょう。これを真のPと区別するためP’と置きます。
なお、【例題1】の場合は、(イ)と(ロ)の面積を等しくするのが、主要な条件でしたので、「この辺に分割線を入れたら(イ)と(ロ)は同じくらいかな?」と思う所に分割線を入れれば良かったのですが、【例題2】の場合は、(イ)の面積が数値で指定してあるので、図面上の(イ)の面積がどのような数値であると判断するかが重要なポイントとなります。これについては、今のところ良い方法を思いつきません。とりあえず全体から(イ)の面積を引いて、(ロ)の面積を数値で出して、(イ)と(ロ)の面積比を考えながら分割線を入れるような原始的な方法でやるしかないでしょう。
P’の、X座標値を、「松尾の切片計算法」で正確に求めます。
P’=-520.3823…+246.0000i
丸めずeメモリーに入れます。
次に、Q’点を「松尾の四点交点法」で求めます。
まず、P’点からA点へ向かう方向角より、左回りに(条件の∠APQ=)85゜56′40″の方向に40m(何mでも可)飛んだ架空の点を計算します。
e+40∠(arg(a-d)-85゜56′40″)
=-555.7325…+264.7181…i
これを丸めずにfメモリーに入れます。
BCとefの交点Q’を、「松尾の四点交点法」で、求めます。
Q’=-532.2756…+252.2976…i
あらためて、これを丸めずにfメモリーに入れます。
正確に、P’Q’CDの面積を求めます。これを「仮の(イ)」と呼ぶことにします。
仮の(イ)=129.079708…㎡
条件で、(イ)=120.32㎡だったので、その差
120.32㎡-129.079708㎡=8.759708㎡
さて、仮の(イ)は条件より広い面積となっていますので、P’と Q’を(イ)の内側に動かして真のPと Qを決めなければいけません。
∠DP’Q’=180゜-85゜56′40″=94゜03′20″
∠P’Q’C=103゜22′42.07″これを計算して紙に書いておきます。
8.759708㎡÷Abs(e-f)=0.650905…
です。これを紙に書いておきます。これが電卓画面に表示されている時、
Q=f+(ANS/SIN(103゜22′42.07″))∠arg(c-b)
=-532.1079…+252.9453…i
丸めて答えを得たいところですが、Y座標値の下3桁以下の端数が四捨五入には不適当すぎるので、ここで判断しなければならないことがあります。(X座標値の下3桁以下も微妙と言えば微妙ですが…。)次の、ふたつの候補を試してみなければいけません。但し、線分P’Q’を(イ)の方向(東方向)に動かすのであれば、見取図の形から、P’Q’の距離は、動かすほど拡大するので、Y座標値としては、より「控え目」な数値である「第二候補」の方を検討するのが妥当ですが、通常そこまで気が回るとは思えません。そこで、先に「第一候補」を試してみます。
第一候補Q=-532.11+252.95i →fメモリーに入れます。
第二候補Q=-532.11+252.94i
ところで、Pの座標値は
P=e+(0.650905/SIN(94゜03′20″))∠arg(d-a)
=-520.0369…+246.5536…i
(X・Y座標値とも下3桁以下が微妙と言えば微妙ですが…。)
丸めて答えを得ます。eメモリーに入れます。
P=-520.04+246.55i
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=85゜58′53.53″
条件とあまりにも違うので、「第二候補」を試してみます。
f-0.01i →fメモリーに入れます。
∠APQ=arg((a-e)÷(f-e))=85゜56′40.1″
条件に合うので、これを答えとします。
条件の角度や面積に合っているかどうかすでて検証すべきことは言うまでもありません。以下、正攻法と同じです。
しかし、もっと微妙な誤差の時は、検討することが多くて全然駄目です。その場合は、最初に246.00i と読み取った、PのY座標値を、もっと正解に近付けた数値、例えば、今までの計算で、「第一候補」とされた246.55i などに変えて、初めからもう一度同様の計算をすると、ピッタリの数値が出てきます。しかし、その場合時間が掛りますね。
答
P=-520.04+246.55i
Q=-532.11+252.94i
以上、【例題1】・【例題2】の別解を「下手な鉄砲方式」で計算しましたが、この節以前に解説してきた「下手な鉄砲方式」と原理は同じです。誤算の部分をビニールテープの面積を計算するかのように、両端の形状を無視して概算計算することが、鍵となっています。
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p (-520.04 246.55)
q (-532.11 252.94)
∠apq 85°56'40"
(イ) 120.32
(ロ) 118.95
Bを通ってEFに平行な線分を引き△AEFと相似の三角形を描き、面積比により計算してみました。
実は例題1も同様にして計算していたのですがマツヨシ様のスマートな計算方法に目からうろこでした。
とても参考になります。
果たして答えはあっているのでしょうか?
by Ton-Kita (2010-02-26 18:54)